お気にめすまま

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私の護身術

花屋の花よりも、野に咲く花が好きである。
花だけでなく、葉っぱでも、極端な話、枝だけでも良い。
無理矢理まっすぐに矯正されたものより、自由奔放にあちこちに曲がった自然のものが面白い。

そんなわけで時々一人で山に出かける。

しかし、何かと物騒な世の中、何処にどんな悪い人がいるかもしれないと、常日頃から、充分な注意を怠らない。
先ず、車から5m以上離れない。
エンジンは掛けたままにしておく。
車道からはずれない。
そして当たり前だが手にはハサミを。

ところがその日は魔が差した。
山の陰に毎年シュンランの花が咲くことを思い出してしまったのだ。
迷ったあげく、シュンランの魅力に負けた。
その代わりに、トゲのいっぱいついた1mほどのイバラの枝を持つことにした。

万が一の場合、ハサミだけでは敵との距離が近すぎて、私が負けることは明白だろう。
そんな時活躍するのがこのイバラ。
これで敵をめった打ちにしてやるんだ。

準備は整い、いざ出陣。
山陰に入ると、思った通りシュンランは花盛りだった。
夢中で摘んでいると、出た。
ジャージを着た中年のおじさんが出た。距離にして5m位か。
花摘みに専念していたあまり、こんな近距離に来るまでちっとも気づかなかった。

気づかれないようにイバラの枝を・・・あれ?・・ない。
手に持っているのは花ばかり。
どこかに落としてきてしまったのだ。
そうこうしているうちに敵はどんどん近づいて来る。
こうなったら腹をくくるしかない。
そして案の定敵が声を掛けてきた。

「何やってんの」
「花を摘んでるんです」
「一人?」
「いえ、3人で来たんですが、そのへんに居るはずだけどすれ違いませんでした?」
「いや、居なかったな」
「何しをしてるんですか?」
「散歩」

そう言って敵は去って行った。(おじさん、悪人に仕立て上げてごめんなさいね)

ああ怖かった。
でも、イバラを武器にするって良い考えでしょ。
いざというとき持ってればの話だけれど。

因みに83才になる義母は、枕元に木刀を隠し持ってます。
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by iwasomami | 2006-11-30 22:39 | こんな私

気のせいに決まっている・・・でも

一人で眠るのが怖い。
そう言うと、
「ああそうね、旅館はどこかが開いているものだし、結局他人が同じ屋根の下にいるわけだから、考えてみれば不用心よね。」
と言われる。
しかし、私が怖いのは生きている人じゃない。
恥ずかしいけれど、オバケが怖いんです。

これは今に始まったことではなく、昔からそうだった。
一人で眠らなければならない時は、神経が高ぶってしまい、なかなか寝付くことが出来ない。
せっかく眠りについたとしても、夜中に必ず目が覚めてしまう。
すると、カタッ、音がする。
「大丈夫、建物といものは常にどこかきしんでいるものなんだから。」
ウワー、誰かの気配がする。
「気のせいに決まっている。」
静かに歩き回っているようだ。
「・・・気のせいに決まっている。」
その息遣いまでも聞こえてくる。
「・・・・・・気のせいだ。」

怖い。恐ろしくて、目を開けることが出来ない。

ようやく意を決して、おそるおそる目を開けてみるが、もちろん誰もいない。
気のせいだと言うことは、良く解っているし、金縛りと同じ原理なんだろうなとも思う。しかし、

怖いものは怖い。

そんなわけで、主人は、自分が外泊するときは心配して、子供達に休みを調整し、出来れば帰ってくるようにと言ってくれているらしいが、子供達にしても、まさか休みの理由に、
「母が一人で眠れないので、お休みを下さい。」
なんて馬鹿なことは言えないだろうし。

ここはやっぱり自分で解決しなくっちゃ。
どんなレッスンを受ければ一人で安眠出来るようになるんだろう。

来年の春に、主人がまた長い出張の予定が入っている。

だからもし、私がまだ同じ状態だったら、娘よ、今度こそ東京にさよならして帰ってきて。
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by iwasomami | 2006-11-30 00:00 | こんな私

本に翻弄された日

高橋克彦の「刻迷宮」という本を買ってきた。
早速読もうとしたら「4」という字を見落としていたことに気づいた。
やはり本は「1」からじゃないと読む気になれない。

そう言えば村上春樹の「世界の~」という本も「下」だけ買ってしまい、読まずにしまってあったけ。

よし、この際両方手に入れようと書店に向かう。

「刻迷宮」は難なくゲット。
さて次は、あれ?著者の名前が出てこない。
やや暫くして、「上」という字が浮かんだ。
そうだ、「上村春樹」だった。
ところがいくら探しても見あたらない。
そんなはずはない。彼の本はたくさん出版されているはずだ、彼のコーナーがあっても良いぐらいに。

探すこと暫し。
あきらめ掛けた時、ふと目に入ったのは「村上春樹」
そうだった。「村」と「上」が逆だった。
どうりで何かしっくり来なかったのよね。
それにしてもたった二文字入れ替わっただけで、こんなに苦労するなんて。

紆余曲折はあったもののなんとか目的を果たし、ついでに、「日本一短い母への手紙」なんて本も買い、意気揚々と帰ってきた。

しかし、何ということでしょう。
「刻迷宮」の「1」を買ったつもりが「2」だったではありませんか。

我ながら、あきれ果てて、涙も出ない。
仕方がないので、おまけに買った「日本一~」を読む。
良かったあ。
涙が出た。

でも待てよ、この本確か以前買って読んだことがある。
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by iwasomami | 2006-11-27 23:52

アナログな私

何を隠そう、私は、未だに携帯電話を持たない数少ない日本人の一人である。

何度か主人にそれを持つことを勧められてきたが、これといって不便を感じたことがなかった為に、今までずるずるとそのままになっていた。

しかし、さすがにこの頃は街中に公衆電話が見あたらなくなってきて、少々不便を感じるようになってきた。
たまに、探し当てたとしても、それが電話なのか、そうではないのか全く解らない不可思議な機械が置いてあるばかり。

確かに、そこには使用法方も書いてあるが、その意味がわからない。というより何をどうするのかの名詞の部分が解らない。(さすがに動詞の部分は理解出来る)

ちょっと浮き世から遠ざかっているうちに、世の中はものすごいスピードで進化しているらしい。

そう言えば、我が家に初めて電話がひかれた時は、ハンドル式で、必ず交換手を通しての通話だった。
その頃は夕食のおかずが何なのかが、とても楽しみで、時には、母に電話で、
「ねえ、今日のおかずはなーに」
などと尋ねることもあった。
すると母は、
「カレーだよ」
よし、カレーは大好物だ。
「今日は肉の代わりにチクワじゃないよね」
「大丈夫、ちゃんと肉が入っているから」
ところがいざカレーと対面してみると、しっかりチクワが入っていて、肉のひとかけらも見あたらない。
涙ながらに母に詰め寄る。
「電話で肉が入っているって言ったじゃないの」
すると母は、
「だって、交換手が聞いているんだよ、チクワだなんて外聞が悪い。」

それ以来、チクワが嫌いになった。

ハンドル式でも良い、交換手に秘密を知られても良い、
解りやすい電話が街中に復活して欲しい。
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by iwasomami | 2006-11-26 00:19 | こんな私

でも、怖い

10代の頃からよく金縛りにかかっていた。
初めての体験は叔母が、寝ている私の顔に顔を近づけてくるというものだった。
勿論、体が動かせない。
冷静に考えれば、叔母が顔を近づけたからといって、なにも怖くはないはずなのに、その時の恐ろしさといったらなかった。

それを皮切りに、度々体験するようになった。

金縛りについては、胸に手を置くから、または、疲れているから等諸説あるが、私の場合どれも当てはまらない。

強いて上げれば、睡眠のタイミングがずれた時おこることが多いかもしれない。

金縛りに遭ったときどうすれば良いのか。。
体を動かせればすぐ解けるのだが、それが出来ないのが金縛りである。
動かせないままにしておくと、地の底に引きずり込まれそうになるので、ここはなんとか頑張って少しでも動かす努力をしなければならない。

しかし未だかつて、手足を動かせたことは一度もない。
また、声に出して、助けを呼ぼうとしたこともあったが、その声がでないのもまた、金縛りの特徴である。
頑張れば、うなり声ぐらいは出すことができる、と自分では思っていたが、目覚めてから側にいる人に尋ねてみても、何も聞こえなかったと言われる。
私の場合、頭を動かすのが一番の覚醒法かもしれない。

これほど頻繁に金縛りに遭遇していると、徐々に、つきあい方もわかってくるものだ。
まず、最初に耳の奥の方で、サワサワサワという音が聞こえてきたら、要注意。金縛りにかかる前兆である。放っておくと、だんだんと体が重くなってくる。
そんな時は、まず、体の向きを変えること。
それでもまだ重く感じられたら、思い切って起きてしまうのがよい。

金縛りとは、霊的なものではなく、生理的なものである、とわかってはいるが、それでも恐ろしいと思ってしまう。
一度で良いから、金縛りに身を任せ、とことん地の底に落ちる体験をしてみたいと、思っているのだが、恐怖が先に立って、未だ実現したことがない。

どなたか金縛りを極めた人がいるのなら、ぜひ体験談をお聞かせ頂きたい。
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by iwasomami | 2006-11-23 23:50 | こんな私

良薬は口に苦し

主人が、中国からのお土産に「一葉茶」なるものを買ってきてくれた。
効能書きを読むと、コレステロールを下げる、肝機能の向上、高血圧の予防などとあった。

「コレステロールを下げる」という言葉に弱い私にとって、願ったり叶ったりのお土産だ。これは飲まない訳にはいかないだろう。

一口飲んでみると、これが苦いのなんのって、丁度、熊の胃のような味がする。
口がへの字になってしまった。
せっかく長年かけて、口角を上げる努力をしてきたのに、水の泡だわ。

しかし、こうも苦いと、それだけで効きそうな気がするのは確か。せっかくだから、続けてみようと心に誓う。

奇しくも、主人の帰宅と同じ日に、台湾に行ってきた息子が帰ってきた。
そして、お土産にもらったものは、やはりお茶。

遺伝子、恐るべし。

見た目も味も、全く違うお茶だが、効能は100%同じだった。そして飲みやすい。何でも18年物のということで、息子にとってはとても高価な買い物だったことだろう。
ありがとうね。

しかし、苦さと戦いながらも、その苦さに、底知れぬ神秘の力を感じ取ってしまった私は、日夜「うーん、まずい。」と言いつつ、「一葉茶」を飲んでいるのであった。
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by iwasomami | 2006-11-22 22:39 | Family

兄嫁

今日も兄嫁から電話があった。
いつにも増して、ハイテンションだ。

「あ、当たっちゃった、この間の懸賞の結果がメールで届いたのよ。」

えっ、それはすごい。

「A賞は韓国旅行無料ご招待なんだけど、B賞だったの、それでもすごいと思わない?」

うん、すごい。ところで、B賞って?

「たった30000円で、二泊三日の韓国旅行に行けるの。」

・・・微妙。
どうしてあなたは、中途半端にクジ運が強いの?悩むじゃない。

「ねえ、一緒に行こう?」

悩んだ結果、この話は辞退してしまった。
だって、あと幾らか足して、トルコ8日間の旅行に行きたいんだもの。
韓国に行ってしまえば、またトルコに行きたいなんて、とても言えなくなるじゃない。
実現するかどうか解らないけど、せめてもう少し、トルコ旅行の夢にかけてみたい。

逆に、兄嫁にトルコ旅行の話を持ちかけてみたが、兄が許してくれないといって断られた。
まあ、聞くだけヤボだったけどね。
だって兄は、兄嫁がいないと寂しくて、死んでしまうかもしれないから。
食べ物がなくても一週間は生きられるけど、兄嫁がいないと、生存可能な日数は、せいぜい3日が限度のようだ。

全く、幸せなんだかどうか。
兄嫁もまんざらでもないらしく、
「うふふ。」

まったくう、ごちそうさま。

 
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by iwasomami | 2006-11-21 23:46 | 兄嫁

こんな私ですけど・・

何気なくテレビを見ていたら、イタリアはヴェローナの食べ歩きリポートを放映していた。

リポーターはイタリア人の男性。
どうやら彼は甘い物が苦手なようだった。
ピッツアの生地を揚げて砂糖をまぶした物を食べては小さな声で一言、
「・・・甘い」

別な料理をつまんでみては一言、
「・・・ちょっと甘い。」

彼はこの手の料理番組のリポーターとしてはミスキャストだったのではあるまいか。
なんせ無口と言っていいほど料理に対するコメントが少ない。
そして、その数少ないコメントが出てくるまで、とても長い時間を要す。
挙げ句の果てに、出したコメントが
「・・・甘い」
何より気になったのは、美味しい顔と美味しくない顔が同じだったと言うことだ。

良くある日本の食べ物リポートのように、ややもすると口に入れる前から、
「美味しーい」顔をつくる、なんてのはどうかと思うけれど、もう少し表情筋の豊かな人をキャスティングした方が良かったんじゃないかと思う。

かくいう私も、表情筋の乏しさに置いては人後に落ちない。
笑っているのに
「目が笑っていない」
心から楽しんでいる時に
「どうしたの、つまらないの?」
一生懸命相手の話を聞いている時に
「眠いの?」
そう言われた時は本当にショックだった。

そんな私が旅館の女将を生業としているなんて、それこそミスキャストかも。
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by iwasomami | 2006-11-19 23:38 | こんな私

殺されるー

ちょっと昔の恐怖の実体験。

ある1組の中年のカップルが宿泊した。
女性は笑顔のきれいな方だった。
私の着物姿を見て、きれいね、なんて褒めてくれたりもした。

翌日お帰りになった後、忘れ物に気づいた私は、早速宿帳に記載されてある彼女の家に電話をかけた。
大概のお客様は、忘れ物のお知らせをすると、大変恐縮がって、宅急便で送り、一件落着するものだが、彼女は違っていた。

「届けて頂戴。」
「えっ、お届けするのですか。」
聞けば、車で20分位の所だというので、変則的ではあるが、大凡の場所を伺い届ける事にした。

ところが探しても探してもそれらしい家が見あたらず、仕方がないのでまた電話をかけ、その旨を伝えた。
すると、やたらとヒステリックな声で、
「○○タクシーの○○さんに聞けば、わかるから。」
と言われ、今度はタクシーに乗って、出かけた。

この時点で、相手は普通の状態ではないと判断し、運転手の方に、一緒についてきてくれるよう頼んだ。

いよいよ彼女の家の玄関に立つ。
彼女が出てきて、仁王立ち。
目がつり上がった顔というものを初めて見た。
とにかく、品物を返して早く帰りたかった。

彼女は大声で、「ドロボウ」などと訳のわからない罵倒を私に浴びせかけた。
私は、品物を上がり口に置き、
「失礼致します。」
と帰りかけた、と、その時、
彼女が、出てきた。
「まずい」
私は、その時初めて振り返った。
あれほどお願いしていた運転手さんは、既に、タクシーへと逃げ去っていた。
私も全速力でタクシーへ。
急いで車に乗り込み、ドアをロックした。
間一髪、彼女がドアを開けようとしている。
「チクショー、人殺し。」
と叫びながら。
「早く車を出して。」
運転手さんも慌ててスタートさせた。

後ろを振り返ってみると、そこには裸足で立っている彼女がいて、まだ何か叫んでいた。

怖かった、殺されるかと思った。

彼女の亡くなったご主人と運転手さんは友達で、よく家にもおじゃまして、彼女とも知り合いだった由。
あまりの変わりように、運転手さんも、
「普通じゃない」
という言葉を繰り返すばかりだった。

それにしても私を置いて逃げるなんて酷いじゃないですか。
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by iwasomami | 2006-11-18 00:21 | 旅館の話

ある請求書

請求書在中と書いてある茶封筒が届いた。

裏を見てみると、名前が書いてない。ただ、赤い判が押してあるだけだった。

大して不自然にも思わず、開けてみた。すると、

    予告
 温泉は、自然の恵みです。
 あなた方の生活を支える
 為の物ではではありません。
 自然に温泉が湧き出なく
 なります。
       神・仏    (原文のまま)


こんな紙が一枚入っていた。

決して上手ではないが、キチンとしたとても読みやすい字である。
差出人はどんな意図があってこんなことをしているんだろう。
自然破壊への抗議なのか、旅館に対しての抗議なのか。
あるいは単なる嫌がらせなのか。

たぶん嫌がらせだとは思うが、ひょっとすると、本気でそう思いこんでいるのかもしれない。
世の中には、自分だけが正しいと思い込んでいる人がいるものだ。

我町にも、所かまわずあちこちに、手作りの小さな看板を立てている人がいる。
「ごみを捨てるな、・・・たった1人のボランティア」
看板には、名前と年令まで書き込まれてある(確か85才位だった)。
気持ちはわかるが、看板自体が美観を損ねていることに本人は気づいていない。
そして、自分だけが世を憂いていると思い込んでいる様子。(って私の思いこみ?)
何故かひとりぼっちの可哀想なおじいさんというイメージが湧く。

手紙の差出人も、きっと寂しい人なんだろうな。

でも、もう少し湯本温泉のことを勉強して欲しい。
ここの温泉は、海洋深層水が摩擦に依って熱せられて湧いてきている温泉で、海の水が無くならない限り、枯渇しないと言われているのだから。

そして、たまには自然の恵みの温泉に入ってみて下さい。
体も、心も温まること間違いなし。
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by iwasomami | 2006-11-16 00:05 | 旅館の話