お気にめすまま

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結局・・・

自分の興味がある事が、必ずしも他人もそうだとは言えない。

初めて入った、あるパン屋さんでの事。
買い物を終え、精算しようとしていた。

するとそこのご主人。
レジを打つ出もなく、また品物を袋に詰めるでもなく、唐突にある物を目の前に並べ始めた。

それは、ビニール袋に入った3種類の米。

「この中でどれが一番高価な米か分かりますか。」

何だ、何だ。
訳が分からず、ご主人の顔を見る。
ニコニコ笑っている。
その側で、彼の母親らしき人も微笑んでいる。

再び米に目をやる。

「そうですねえ、コレだと思いますが。」

「そうです。それが一番の米です。どうして分かりましたか?」

「一粒一粒が綺麗に精米されいて、透き通った感じがします。」

「精米とは関係ないんですが、それが今年の品評会で一位になった米なんですよ。」

「ああ、そうなんですか。」

私は、急いで米とパン屋の因果関係について考えた。
ひょっとして、クイズに当たればもう一つパンが頂けるのか、とも思ったがどうやらその気配もない。

「この米で作ったパンがあるんですか。」

「いえ、ありません。」

「福島で取れた米なんですか。」

「いえ、茨城で出来た米なんです。」

するってえと、何かい?

「ご自分で?」

「いいえ。」

いったい何なんだ。
何が彼らをこうも夢中にさせるんだ。

「長年米は北魚沼産と相場が決まっていたのが、今度初めてこの米が一位になったんですよ、すごいでしょう。」

嬉しそうにそう説明するパン屋のご主人。
確かに、その栄誉を手にするまでには、一方ならぬ努力があったであろう。

しかし、だからといって、何故今、ここで、米なんだ?


「あのー。精算して頂けますか?」

そのわたしの一言で我に返ったご主人。
それからは通常の業務に戻り、私も無事に買い物を終える事が出来た。

パンは美味しかったです。
特にガーリックパンは絶品です。また食べたいです。

でも、買いに行ったら、再びあの袋を取り出し、
「この中で・・・」
と説明されそうな気がする。
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by iwasomami | 2007-11-29 00:31