お気にめすまま

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かわいそうなオバケ柚子

兄嫁から山ほどの柚子を頂いた。
さっそく砂糖漬けの製作に取りかかる。

ただひたすら刻む事1時間。たっぷりの砂糖を入れ、煮る事やはり1時間。

出来たー。
従業員さんや、義母からのお褒めの言葉も頂戴し、さっそくお客様のお膳にお目見えする。
兄嫁ちゃんありがとね。

それとは別に、兄嫁は大きな柚子も2個送ってきた。
そういえばこの柚子オバケ、時期になるといつも実家のカウンターに飾られてある。

という言う事は食べられないのか、あるいは食べられるとしても美味しくないので、仕方なく飾る事にしたのか。

もちろん調理法など知るよしもなく、仕方がないので、とにかく剥いてみた。
あばた面のその下にはとてつもなく厚い綿があり、核の部分は外見からは考えられないほど小さい。

試しに食べてみた。
味は、柚子と夏みかんとハッサクを足して3で割ったような感じ。
決して不味くはない。

しかしほとんどの人は、これを食べたいが為に、わざわざ買ってくるかと言われれば微妙。

やはりここは皮と綿、彼らと勝負すべきであろう。
さて、皮の部分は間違いなく使えるな。
問題は綿の部分である。
しかも、これの占める割合はたぶん7割とみた。
コレを入れるか入れないかで容量、味共に大きな差が出るのは必須。

決断を迫られる。
暫し思案の末、えーいままよと、綿も参加させる事にした。

作り方は柚子と同じだが、失敗した時の事を考え、砂糖を少し控えめにし、出来るだけ被害額の軽減を図った。

出来たー。
少し苦味はあるが、なかなかいけるではないか。
特にあれほど迷った綿の部分が、ふっくらと甘さが染みていて美味しい。
早速従業員さんにも味見をしてもらい、何人かに持って帰るように薦めたが、意外な事に、誰もが迷惑そうな顔をする。

「ちょっと苦いので。柚子は美味しかったんですが。」
「美味しいです。でもここで頂きます。」

そして、誰も持って行かなかった。

可哀想なオバケ柚子の砂糖漬けは、その後誰にも振り向かれずに、最初置いた所にずーと置かれたままだった。
蓋さえしてもらえずに。

「美味しいのにね。」
そう言いながら、一つ二つつまんでいると、徐に立ち上がった主人、なんとパンを持ってきた。

「えー、お腹空いてるの?」

「いや、パンに付けたら美味いかと思って。」

しまった、主人の食欲の手助けをしてしまった。
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by iwasomami | 2007-11-27 00:15 | 食べ物